ファンが増える企業SNSアカウントのコツ
ファンが増える企業SNSアカウントのコツ
2021年6月の調べでは、世界のSNSユーザー数は42億人を突破。日本だけでも7975万人。2022年末には8241万人へ拡大する見込みだとされています。
有名人ではない一般の人でも誰もが世界中に情報を発信できるSNSは、今やPRとは切っても切れない関係です。
そのため、SNSを活用しようとする企業も多く、このコラムを読んで下さっている方の中には、SNS担当として情報を発信している方も多いと思います。しかし実は、企業はSNSが苦手だとされています。
一体どういうことなのか?今回は、ファンが増える企業アカウントについてヒントになる情報をお伝えしようと思います。
なぜ企業はSNSが苦手?
SNSを通して有名になった人はたくさんいますね。ユーチューバーのヒカキンさん、ユーチューバー芸人のフワちゃん、「モテクリエイター」のゆうこすさんなど、日々新しい人が現れているといった印象です。
この方たちのように、SNSをツールとして使って有名になった人は今や数えきれないほどいる一方で、企業はSNSでファンを増やすことが苦手だとされています。
その理由のひとつには、企業はつい「お知らせ発信」ばかりしてしまうから、ということがあります。
SNSの魅力は見ず知らずの多数の人と双方のコミュニケーションが取れるという点ですよね。発信者の「人としての魅力」が見えたとき心が動きその人の投稿を追いたくなるものです。ところが企業の発信となると、社内で細かい取り決めがあったり、「完璧でなければならない」という担当者や企業側の思い込みもあり、どうしても一方的で無難な新商品のお知らせなどの発信になってしまいがちなようです。
ローソンやスタバなどは、企業アカウントでも大人気!
それでは、企業アカウントでファンを増やすためには、何をどうすればいいのでしょうか?
SNSは、「不完全な自分」を見せるのがポイント。完璧に出来上がったモノを紹介するのではなく、失敗したり、つまづいたりといった人間らしさが分かるような投稿をすることが、人気アカウントになる秘訣です。
「そんなの会社のアカウントでは無理……」と思われますか?
いえいえ今は多くのファンを抱えるSNSアカウントを持つ企業もたくさんあります。例えば、フォロワー数569万のローソン、504万のスターバックス、390万のセブン‐イレブンジャパン、347万のマクドナルドなど、驚くほど多くのフォロワーがついている企業が少なくありません。
もちろんご自身の会社が上記のような大企業でなくても、SNSの世界ではチャンスはあります。
まず、これだけはやめたほうがいいよ!というNG行動を3つお伝えしますね。
企業アカウントでしてしまいがちなNG発信
1.上司の事前承認
まず避けたいのは、投稿に対する上司の承認。担当者は、上司の確認が必要だと思うとどうしても萎縮してしまい、投稿の頻度が落ちたりのびのびとした発信ができなくなってしまいます。比較的若い世代がSNSを任されることが多いので、なおさら投稿に気を遣ってしまうのではないでしょうか。
SNSを担当する部下を持つ上司は、投稿の方向性と、投稿してはいけないことをあらかじめきめておいたら、後は自由に発信を任せてみてはいかがでしょうか。
2.企業としての対応
「このたび弊社は~」「弊社の取り組みで~」というような、企業広報といったカタチの投稿は思い切ってやめましょう。会社-消費者と一線を引いている、どこか冷たい印象を受けます。担当者に任せるのが不安な場合もあるでしょう。まず、会社のミッションを理解してもらい、その上で各SNSでの方向性を一緒に決めましょう。
3.保守的になる
過去の企業のイメージを守ろうとすると、新しいファンは掴みにくいでしょう。担当者が自ら楽しんで投稿できるような自由は発想が、目にした人々を惹きつけます。
人気の企業アカウントも実は、企業イメージを覆すような戦略があってこそ。例えば569万人のフォロワー数を誇る人気No.1(2021年7月現在)の企業アカウント、ローソンは、ローソンのアルバイト大学生あきこちゃんの投稿という設定。中の人ではありますが、一大学生というキャラクターに親近感が持たれています。
セブン‐イレブン・ジャパンのアカウントは、一般ユーザーのリツイートが多いです。大企業がリツイートしてくれると思うと、投稿する一般ユーザーも嬉しいですよね。そしてそんな親しみやすさに共感する人々がフォロワーになるのです。
企業でSNSを担当されている方は、是非この3つのポイントについて改善できる点はないか、もう一度よく社内で見直してみてくださいね。
SNSを育てることもメディア掲載と同じくらい大切ですよ!
また、企業のイメージを覆す投稿をしているのは、NHK放送局。真面目な番組の紹介もゆるっと軽やかにツイートされています。